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【マーケティング】登録90万人以上のこうせい校長が伝授!開業後の集客を無理なく増やす飲食店×YouTube戦略

開業独立するときに、SNSを利用して集客するのは当たり前の時代になっています。そして、最近ではYouTubeやInstagramの動画マーケティングが集客方法の選択肢のひとつになってきています。そこで今回は飲食店運営に役立つYouTubeのノウハウを伝授いたします。
こうせい校長:
1985年長崎県生まれ。18歳で名古屋にて料理修行を開始し、24歳で東京にて独立。飲食店経営者歴14年、料理人歴20年の実績を持つ。最大4店舗を展開し、現在は2店舗を運営。企業コンサルティングや料理技術指導も行う。著書に『プロのコツでいつものごはんが100倍おいしくなるレシピ』。YouTubeチャンネルでは、飲食店開業や経営に関するノウハウを発信中。飲食業界の若手育成に尽力している。

登録90万人以上「こうせい校長」がYouTubeに挑んだ理由

2024年の今でこそ、私のYouTubeチャンネルには90万人以上の方に登録頂いていますが、ここまで成長させられるとは最初は思っていませんでした。今回は、改めて私のYouTubeの取り組みを振り返りつつ、動画初心者の飲食店オーナーの皆さま向けにエッセンスをお伝えします。

私がYouTubeを始めたのは2018年のことです。

それまでは経営の方向性としては店舗展開をメインにしていました。しかしこれからは、飲食店経営だけでなく、知識やノウハウを活かしたマーケティングやビジネスが主流になるのでは?と直感して、YouTubeに目をつけました。当時、飲食店経営のYouTuberは全然いなかったので、「これはいける」と感じてスタートさせました。

最初に投稿したのはポテトサラダの作り方を教えるレシピ動画でした。
ただ、周りは「なんでYouTubeなんて始めたの?」といったしらけた反応で、手ごたえはありませんでした。手探りで作った動画だったこともあり、全然再生は伸びませんでした。

登録者100人を達成するまでにどのくらい掛かったと思いますか?

なんと、約5ヶ月、半年近くかかりました。もちろんコメントなんて数カ月間まったく入りませんでした。100回も再生されたら御の字といった状況でした。

私のYouTubeチャンネルが収益化の条件を満たしたのは、1年ぐらい経ったころです。100円ぐらい広告収入がありました。それでもめちゃくちゃうれしかったものです。

飲食店をまわしながらYouTubeの収益化までを目指すのは至難の業です。最初は、そこまで欲張らずに、無理のない範囲でYouTubeに取り組んでみるのが良いでしょう。

飲食店経営者向けのYouTube「ショート動画」、こうせい校長流企画術

飲食店経営の片手間でやれるほど、YouTubeは簡単ではありません。「簡単ではできない」ことを前提にお話ししますと、基本的に5分以上の「ロング動画」は避けたほうがよいでしょう。撮影すべきカット数が多い上に、編集もかなり大変です。時間を節約するために編集を外注するにも、コストがかかってしまいます。
YouTubeのためにお店の経営がおろそかになったら本末転倒ですので、YouTubeに人・モノ・カネのリソースを下手にかけてはいけません。飲食店オーナーにとってのYouTubeは、効率が大事です。

そこで、私が初心者の皆さんにオススメするのは、編集が要らない企画です。といっても、どんな企画か皆さん想像できますか?なかなか思いつかないでしょう。そこで、すぐに試せる具体例をご紹介します。

もし一緒に働いている方がいるなら、その人にまずは営業風景を撮ってもらうといいでしょう。それを編集せずにただ流すだけでもいいと思います。パイが大きいのはレシピ系ですが、レシピ動画、きちんと視聴者が再現できるようなレシピを作り込んだ上で、美味しそうに見えるように、照明などにも工夫をしてある程度丁寧に撮影・編集をしないといけないので、とても大変です。

そこで、業務のついでにできる「仕込み風景動画」を1分間以内の「ショート動画」として撮影して投稿するのがおすすめです。スマホを三脚で立てて、手元を写します。飲食店が大量に仕込んでいる様子はそれだけでも面白いもの。それに「これを10分の1の分量にすれば、ご家庭でもできますよ」といったセリフを口頭で差し込むだけで十分です。
最初から企画を練ることに手間をかけるのは失敗のもとです。

動画マーケティングは考え出すとやることは山のようにあります。店の宣伝のために始めたはずなのに、店の経営が疎かになり、動画を作ることが目的化してしまう飲食店経営者は大勢います。

最初はただ、様々な「仕込み風景動画」を流すことから始めると良いです。コメント欄も精神的な負担になるようなら、閉じてしまっていいと思います。そして、いろいろな角度から撮影してみる。そうしているうちに再生回数が上がる瞬間が来ることがあります。その再生数が上がった動画と同じことをやると良いのです。

すると、恐らく次の動画も再生数がある程度伸びます。今度は、飽きられるまで同じことをやり続けます。それで、人やお金に余裕が出てきたら、YouTubeに少し力を入れるために編集者に外注しましょう。無理なくできるスモールステップで、鉱脈を探してみてください。

飲食店がYouTubeを活用するメリット

飲食店経営者がYouTubeを活用することにはメリットがあります。

まず、何より大きいのは、自分のマーケティングスキルが上がることです。マーケティング力がつくと、顧客のニーズを的確に捉え、効果的なプロモーションや販売戦略が立てられるようになり、売上やブランド力の向上につながります。

さらに、YouTubeで店舗の雰囲気や料理のレシピ動画を紹介すると、店名でネット検索した方の目に留まることに加えて、視聴者がその内容をSNSでシェアしてくれれば、さらに拡散します。通常の看板や店頭ディスプレイでは訴求できないような地域の方にも店舗の情報が伝わり、新規顧客や観光客が増える可能性も十分あります。
一度良いサイクルが生まれれば、視覚な魅力で集客力を高め、多くの人に料理や店舗の魅力を直接伝えられることで、視聴者が増え、ファンも増え、同時にお客様も増えるという好循環に繋がります。これにより、ブランド認知度や信頼性が向上します。

くれぐれも「収益化」や「案件」は考えないで始めること!

そして、YouTubeが軌道に乗れば、選択と集中で資金を投下することでチャンネル登録者数を伸ばせて、それ自体が資産となります。広告収入やEC、企業案件につながり、ビジネスの可能性が多方向に広がります。

ただ、今からYouTubeに新規参入して広告収入を得るのは、かなり難易度が高いと思います。私が始めたときよりも条件は厳しくなっていますし、再生回数あたりの広告単価も下落傾向にあります。

YouTube自体の収益化は考えないで、ひとつの「集客装置」として、「ヒットしたらラッキー」ぐらいにとらえてみてください。

ひとつ注意して欲しいこともあります。実は、YouTubeには人によって、向き不向きがあります。登録者数が増えると、イヤなコメントが来ることもあります。メンタルが弱い人にはムリかもしれません。気にする方はコメント欄を閉めるなり、しんどくなったら方向転換してみてください。

潜在顧客である登録者数を増やすには「打席に多く立つこと」が大事

YouTubeチャンネルの登録者数は、いわば潜在的な顧客数とも考えられます。この登録者数を増やすために効果が高いのは、視聴者の求めに応える質の高いコンテンツを提供することはもちろんなのですが、その「頻度」も大事です。 例えば、毎日投稿。難しければ、毎週何曜日に投稿と、定期的な動画配信をしてみてください。視聴習慣が生まれれば、チャンネルに登録してもらえる可能性が高まります。

チャンネル登録者が多い人でも、当たるヒットコンテンツが100%わかるわけではありません。打率を上げることよりも、打席に立つことを意識し、打席数を増やす方が確実です。

打席数を増やすには、「熱量」をもって取り組めるテーマを選ぶことも大事です。お店の経営と同じように、YouTubeも自分自身がワクワクするようなテーマと出会えればきっと継続できますよ。

YouTubeは「サムネ」が命!

ショート動画から一歩飛躍し、普通の動画を投稿するようなステップになったら意識して欲しいのが「サムネイル」です。

極端なことを言うと、動画において「美味しい」はあまり重要ではないのです。私は、自分の動画を見て作る人たちに美味しいと思ってもらいたいと制作しています。しかし、どんなに美味しい黄金のレシピでも、映像が暗かったり、ピンボケしていたりしたら台無しです。「美味しそう」に見える映像を撮って編集することが大事です。

さらに「面白い」、「試してみたい」など、映像に何かしらの価値を与えることも大事です。

それらの情報を凝縮したのが「サムネイル」なのです。自分がYouTubeの動画を探すときのことを考えてもらうと分かると思いますが、無数にある動画の中から見る対象を選ぶ最大の手掛かりは「サムネイル」です。

それほど大事なので、私の場合、サムネイルのベースに使うカットを撮影するために、1時間ぐらいかけることもあります。
画面越しに見て、ピンとくるもの、クリックしたくなるようなサムネになるまで、色味や光の当て方、シズル感、ツヤを変えながらひたすら撮り続けます。嘘のない範囲で少しだけ細工してはいますが、レストランなどのメニューの写真が実際より美味しそうに見えるのと同じように、サムネイルも「美味しそう」に見えるように工夫しています。

撮影に高級カメラは不要、iPhoneのみでもOK!

料理を上手に撮るためのコツは、背景をシンプルにして、そして上からのアングルや食材の色が引き立つ角度を選ぶと良いです。また、鮮やかな色合いを強調するために、少し明るめの設定で撮影するのもポイントです。

以前は映像用のカメラを使っていましたが、現在使用しているのはiPhoneです。今のスマホカメラは優秀なので、スマホのみで十分だと思います。

編集は、自分が気に入っている動画を真似するところから始めたらいいと思います。真似しているうちオリジナルになっていきます。

リスク管理も重要!料理撮影の際の注意点

料理動画には限らないですが、動画視聴者にはいろいろな方がいます。重箱の隅をつつかれることもあります。始めたばかりの頃は、私も何回もつっこまれました。今も「釣りサムネするな」などのダメ出しが時々ありますね。

衛生面については特に気をつけてください。料理を作る動画を撮るときには必ず使い捨ての手袋をするなど、衛生管理に留意していることを見せましょう。
まな板などの道具はすべてきれいなものを使い、場合によってはアルコール消毒を施すカットを入れても良いです。汚く見えるものは画面内から排除し、隅々まできれいにしましょう。
こうして動画を撮り続けることで、見られている意識が高まり、店舗内の衛生管理意識も向上します。

まとめ

色々とハードルは高いですが、ぜひ飲食店オーナーの皆さんにはYouTubeに挑戦してもらいたいと思います。YouTubeは、飲食店のオーナーやシェフにとって、料理の魅力を伝え店舗のファンを増やす強力なツールです。最初は難しく試行錯誤かもしれませんが、続けることで必ず成果が見えてきます。「熱量」を持って、楽しみながらチャレンジしてみてください。

こうせい校長の監修記事