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飲食店の異物混入対策を徹底ガイド
原因と対策、対応方法まで解説

飲食店において、食中毒に加え主要なトラブルのひとつである異物混入。
日本での異物混入の発生件数は意外と多くあります。
異物混入は、お客さまが楽しみにしていた食事を台無しにしてしまうだけではなく、クレームや法的な問題に発展し、対応に追われてしまう可能性があります。
また、店舗の信頼性や評価にも大きな影響を及ぼします。
そのため、飲食店での異物混入対策は欠かせません。
この記事では、飲食店でどのような異物混入が起こるのか、異物が混入する原因は何かを説明した上で、異物混入を防ぐための具体的な対策について詳しくお伝えします。

飲食店での異物混入

飲食店で料理に混入する異物は、以下のように様々なものがあります。

・髪の毛や体毛
・虫
・糸くずなど繊維
・歯や爪
・手袋のかけらや絆創膏
・ガラスや陶器の破片
・ねじなど調理器具の部品

髪の毛や体毛の混入は、異物混入で最も多く見られるものです。従業員が調理中に髪を束ねていなかったり、衛生管理が不十分だったりする場合に起こります。
また、虫や糸くずが食品に混入することもあります。これらは厨房内の清掃が不十分な場合や、食材の取り扱いや衛生管理に問題があると発生しやすいです。
さらに、手袋の破片や絆創膏など従業員が身に着けていたものの一部や、人の爪や歯などが食品に混入したケースもあります。調理中に手袋が破損したり、絆創膏が剥がれたりしてしまうと、こういった異物が料理に入ってしまうことがあります。
他に混入例のある異物としては、ガラスや陶器の破片や調理器具の部品が挙げられます。料理をのせる器や調理器具が破損した結果、混入してしまうことがあります。お客さまの怪我など健康被害につながりやすく、大変危険です。

異物が混入する原因

飲食店での異物混入の原因は多岐にわたりますが、主な原因を以下にまとめました。

従業員の衛生対策不足

飲食店の従業員が適切な衛生管理を怠ると、異物混入が発生する原因になります。例えば、調理中に手を十分に洗わなかったり、適切な身だしなみを守らなかったりすると、異物が食品に混入するリスクが高まります。

作業現場の衛生対策不足

厨房など作業現場の衛生対策不足も、異物混入につながる大きな原因です。調理台や器具が清潔でないと、異物が料理に混入する可能性が高まります。

食材の管理不足

食材の受け入れから保管、調理に至るまでの管理が不十分だと、異物が食品に混入するリスクが増大します。食材が適切に保管されていない場合、虫や汚れが付着し、料理にそのまま入ってしまうことがあります。

ドアの隙間や室外機・換気扇から害虫が侵入

ドアの隙間や室外機、換気扇から害虫が侵入することも、異物混入の一因です。害虫対策が適切に行われていないと、害虫が容易に店内に入ってしまい、料理に混入する原因となります。

飲食店がすべき異物混入対策

飲食店における異物混入を防ぐための対策6点をまとめました。
以下のような対策をルール化した上で、従業員ひとりひとりが責任感を持ち日常的に行っていくことが必要です。

従業員の身だしなみ、衛生管理

従業員の身だしなみ、衛生管理の徹底は、従業員の髪や爪、絆創膏など身に着けているものの混入を防ぐために重要です。
従業員は爪を切り、清潔な制服を着用するようにしましょう。身だしなみに関するルールを定め、アクセサリーはすべて外させることも有効な対策です。
調理前には、調理場や身につけている制服にコロコロ(粘着ローラー)をして異物を取り除きます。手を洗ってきれいにし、調理中には手袋を着用しましょう。また、キャップや三角巾やゴムで髪をまとめ、髪の毛が食品に落ちないようにすることも大切です。
その他にも、絆創膏や手袋など身に着けるものは、万が一料理に混入してもすぐに気づけるように目立つ青色のものを使うなどの対策ができます。

食材の受け入れ時

食材の受け入れ時には、外観や賞味期限の確認が欠かせません。
搬入された食材のパッケージに破損がないか、食材に虫や汚れが付着していないかを入念にチェックしましょう。例えば、野菜や果物に見える虫や異物が付着している場合は、即座に廃棄する必要があります。
また、賞味期限が切れていないことも確認しましょう。

調理器具などの管理

調理器具の管理も異物混入対策において重要です。
調理器具や調理台は常に清潔な状態を保つよう心がけましょう。使用後は速やかに洗浄し、消毒することが基本です。例えば、包丁やまな板は使用後に必ず洗い、消毒液を用いて消毒することが推奨されます。
そして、破損した器具や食器は、ガラス片や陶器の破片の混入を防ぐために、すぐに交換しましょう。
また、ねじなど細かい部品を使っている調理器具は、気が付かないうちに部品が落ちて、料理に混入してしまうことがあります。
そのため、調理器具はなるべくネジやビスを使用せず溶接加工しているものを使用するのがおすすめです。

食材の保管の管理

食材の適切な保管も重要な異物混入対策です。 冷蔵庫や冷凍庫の温度は適切に設定し、食材の安全性が保たれるようにしましょう。
また、保管場所の清掃も定期的に行い、虫や汚れが付かないようにすることが必要です。定期的に庫内の清掃を行い、虫やカビの発生を防ぎましょう。

店舗の清掃

店舗内外の清掃は、異物混入対策の基本です。 厨房や調理場はもちろん、客席やトイレなども含めて定期的に清掃を行いましょう。特に厨房内では、調理台や床、調理器具の清掃を徹底することが重要です。ゴミや汚れが残っていると、料理に異物が混入する原因となる可能性がありますし、虫をおびき寄せてしまいます。ゴミは分別して適切に処理し、店舗内外の清掃を怠らないようにしましょう。

害虫対策

害虫対策も異物混入を防ぐためには欠かせません。
ドアや窓の隙間を定期的に点検し、害虫の侵入経路を封じることが重要です。
例えば、ドアの下部に隙間がある場合は、ドアの下にパッキンを取り付けることで、害虫の侵入を防ぐことができます。水回りや排水溝など、害虫が好む場所も定期的に清掃し、清潔な状態を保つことが求められます。
害虫対策に関する具体的な方法や製品については、こちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

異物混入が発生した際の対応

どんなに対策をしても、異物混入が発生してしまう場合があります。
異物混入が発生した場合、お客さまからのクレームに対し、飲食店は迅速かつ誠実に対応しましょう。
アルバイトではなく、責任のある店長や管理者が直接お客様に謝罪し、お客様の話をよく聞いたうえで、事態の説明と対応策を伝えましょう。お客さまに対しては誠実な姿勢で対応し、可能な限りの補償や代替品の提供を検討することが必要です。また、代金は受け取らず、お客さまの安全と信頼回復を最優先にすることが重要です。信頼を回復するためには、問題の原因を徹底的に調査し、責任を持って再発防止策を講じることが求められます。

まとめ

飲食店における異物混入を防ぐためには、徹底した衛生管理と適切な対策が欠かせません。
アズキッチンでは、異物混入対策に役立つ商品を多数取り扱っているので、ぜひご覧ください。
この記事を参考に異物混入対策を取り入れ、信頼される店舗づくりを目指しましょう。