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金属材質の種類と特徴

1.金属について

私たちの日常生活には、金属が様々な場面で活躍しています。
金属には多くの種類があり、それぞれ特徴を持っています。
用途に合わせて使用するべき金属があるため、それぞれの特徴を知る事は大切です。
今回は、金属の中でも代表的な5種類を比較しながらそれぞれの特徴を見ていきましょう。

2.材質の特徴

ステンレスの画像

◆ステンレス

ステンレスの画像
ステンレスは耐食性と耐久性に優れた金属です。
錆びにくく衛生的で保温性にも優れていることから水回りやキッチン用品などに多く使われています。
保温性に優れている反面、熱が伝わりにくく熱伝導性は低いです。
ステンレスは配合されている成分の割合によって種類があり、特徴が異なります。
今回は、その中でも代表的な「SUS304」「SUS430」「SUS316」について見ていきましょう。

・SUS304

SUS304とは、鉄にクロムを18%とニッケルを8%添加し耐食性を向上させたステンレス鋼です。
添加されている鋼材の比率から通称『18-8』とも呼ばれています。
SUS430より耐食性に優れ、磁性を持たないことから、業務用厨房や食品工場、クリーンルームなどの作業機器に多く使われています。

・SUS430

SUS430とは、鉄にクロムを18%添加し耐食性を向上させたステンレス鋼です。
添加されている鋼材の比率から通称『18-0』とも呼ばれています。
SUS304より耐食性はやや劣りますが、安価の為、家庭用ステンレス製品やコストを抑えたい場合に使われています。
また、SUS430は磁性を持つ為、磁石が付着するかしないかで判別することができます。

・SUS316

SUS316とは、鉄にクロムを18%とニッケルを10%~14%添加し耐食性を向上させたステンレス鋼です。
添加されている鋼材の比率から通称『18-12』とも呼ばれます。
SUS304よりも耐食性に優れていることから船舶部品や沿岸部の建設部材などに使用されています。
価格はSUS304よりもやや高価で、それ以外の特徴はSUS304とほどんど同じです。

◆鉄

鉄の画像
鉄は生活の中で最も目にふれることが多い金属です。
安価で加工しやすく丈夫なことが特徴で、自動車や家電などに使われます。
生地の状態ではさびやすいため、メッキ、塗装などの防錆処理が必要です。

◆アルミニウム

アルミニウムの画像
アルミニウムは鉄の次に多く使われている金属です。
金属の中で最も軽量で、耐食性や加工性、熱伝導性に優れていることが特徴です。
また、リサイクル性にも優れているため、飲料缶の素材に使われています。
その反面、鉄材よりも強度が低く、衝撃やすり傷に弱いです。

◆チタン

チタンの画像
チタンは軽くて丈夫で、更に耐食性に優れ、特に海水には完全耐食性を持ちます。
また、チタンは金属アレルギーを起こしにくいため日用品や医療分野でも広く使われています。
優れた金属ですが、価格が高く、加工が難しいため、コストは大幅に増加します。

◆銅

銅の画像
銅は導電性と熱伝導性に優れた金属で、銅イオンによる抗菌作用もあります。
抜群の熱伝導性を生かしお菓子の調理道具や、エアコンや冷蔵庫の熱交換器のパイプに使われています。
また、電気抵抗が少ないため、ケーブルの導体としても使われています。
優れた一面もありますが、銅製品は変色しやすいため管理には注意が必要です。

3.材質を比較

      強度 重さ 錆びにくさ 熱の伝わりやすさ 保温性 磁石が付着するか
ステンレス SUS304 ×
SUS430
SUS316 ×
×
アルミニウム ×
チタン ×
×

4.まとめ

このように金属にはたくさんの種類があり、種類ごとに特徴があります。
用途によって使用するべき金属が異なるため、それぞれの特徴を知り正しく金属製品を使いましょう。

金属の画像